雷雨。 [About My Dad]
父は、7月26日午前3時17分、73歳の生涯を閉じた。
2時半頃病院からTELがあり、「もうそろそろ」との事で、急いで身支度を整え、外へ。
まだ夜も明けていない。人影もない。
TAXIをつかまえるのにまたまた苦労。
病院に到着、エレベーターに飛び乗って、父の集中治療室へ。
心拍と血圧のモニター画面は、リズムも何もなく、すでに1本の線になっていた。
呼吸も。
「遅かったか・・・」
それでも、母と二人で、
「ねえ、ちょっと!!!」
と体をゆすったり、撫でたりしたら、心拍の線に波が少し現れた。
「?!」
反応した??
・・・するとそこへ当直の先生が来て、「あ、体動かすと反応が・・・」と、父の体からコード類を取り外してしまった。
そこで、先生は腕時計に目を落とし、
「3時17分、ご臨終です」
と、まるでドラマのような一言。
でも、涙なんてひとつも出ない。
それからは、嵐のように・・・
あ、でも。
息を引き取ってから、体をキレイにしてくれた後の事。
看護師さんが、
「お父さまの手、開かないので、胸の上で組ませる事ができないので、胸の上に置くだけにしました・・・」
あ、そうか、手が固まってるから組めないんだ・・・
何かおっさん(※自分の父親なのに私は父をこう呼ぶ)らしいや。
そう思った途端、涙をこらえる事ができなくなってしまった。
母もやっぱりそうだったみたい。
そうして、晴れて父は、ウチに帰って来られる事になった。
レンタルしたまんまの、介護用ベッドに横たえられた父。
何だか普通に眠ってるみたいだ。
たぶん、ずっと聴きたかったであろう自作のカセットテープを流してやろうとしたが、操作方法がわからない・・・父のオーディオセット。
どうすれば音出る?? 教えてくんない??
すると、父の体から、「ちっ」とかすかな音が?!
「早くしろ!!!」
とでも言ったのかな??
その後、操作方法もわかり、好きだったレゲエを流してやる。
いい供養になったろうか??
葬儀場のスケジュールの関係で、お通夜&お葬式は3日後に。
夏場という事もあるので、お棺の中に早々に納められた。
その間、父の亡骸は、ずっと私の部屋にあった。
毎日毎日、安らかな寝顔を眺める事ができたので、心の整理がついたみたい。
ホントに、あんなに苦しんでたのが信じられぬほどに、天使のような寝顔・・・
父の弟妹も、みんな「歌舞伎役者みたい!」とか「芸能人の誰かに似てる?!」などとベタ褒め(?)。
安らかな様子にビックリしてた。
お通夜もお葬式も雷雨。
きっと、父はまだこの世に未練があったのかなあ、と思う。
最期、体をゆすった時に脈が反応したのも、私たちが到着するのを待っていた、と信じたい。
戒名は「庭山薫風信士」。
これをご住職から聞いた時も、泣けてきた・・・
植木屋だった父の事を考えてくださったご住職に、心から感謝したい。
もう一度、動けるようになって、植木を切りたい。
と思っていたであろう父も、きっと喜んでるはず。
今日の1曲。
Manhattan Skyline / a-ha
告別式の朝、自宅から葬儀場に向かうTAXIの中から、隣を走ってるクルマを見たら、「Skyline」。
で、この曲がものすごい勢いで頭の中に広がった。
I don't wanna cry again.
って歌詞も、気分にピッタリだったし。
写真は、父が母と散歩中(車椅子で)、すれ違った中学生のグループから、
「これ、お父さんが元気になるお守りに、あげます!」
とくれたもの。
肝臓癌で入院中、このスティッチは、ベッドサイドで父の事をずっと見守ってくれていた。
お棺に入れようかと思ったが、私たちの傍にいてもらう事にした。
謹んでお父様のご冥福をお祈りいたします。
いつもココを開くと流れる曲が、今日はほんとに切なくて寂しい。
この下の記事の夜。。。だったのだね。
ほんとに、りよちゃも、お父様も、お母様も、お疲れ様でした。
長い時が必要とは思うけれど、失った強い悲しみの部分だけ薄らいで。。。
楽しかった事や優しい思いは深く深く残っていくと思います。
これからは、スティッチを通してお父様が見守ってくれるような気がします。
今はとにかく、お疲れでませんように。
ちゃんと食べて、良く寝て(眠れなくてもね!)カラダをいたわってあげて
下さい。
by けろりん (2007-08-02 09:50)
そっか。なんかこっちのブログよんだら泣けて来た・・・
お父さん、このよに未練あったんだろうな。。。
確かに凄い雨だったもんな・・・
スティッチにもそんな由来?があったんだね!?
もう、なんて言っていいのか・・・
戒名もぴったりだね!?
今頃お空の植物をニコニコしながら手入れしてる事だろう・・・
りよたんのことみながらね・・・・
なんだろう。。。なんて言っていいのか解らないけど、りよたん、ちゃんと、ご飯とかたべてね!?寝れなくても体は疲れてるから横になるだけでもしてね!?
by モカ彦 (2007-08-02 12:39)
お父さまのご冥福をお祈りします。
おつかれさまでした。
ゆっくり、休んで。
あと、お母様を大切に。
頑張った3人にナイスを。
by (2007-08-04 00:39)
けろりん
この曲、何度もやめようかと思ったんですが・・・
これがいい! と言ってくれる人もいるので、続ける事にしました。
でもホントに、自分でも切なく感じますねえ。
父は、もう「お骨」という状態ですが、まだ傍にいます。
全然信心深くない私だけど、朝起きてご飯を供える時、夜に母と晩酌する際にビールをグラスにちょこっと入れてあげる時、美味しいおやつを買った時など、必ずお線香を立てて拝んでます。
なんだか、やっぱり「傍にいる」んでしょうね・・・
疲れた事は疲れたんですが・・・今は父がやっと苦しみから解放されてよかったね、という気持ちのが強いです。
ありがとうございます!
モカちゃん
そうなんだ、すっごい雷雨だったでしょ??
あの2日間だけで、その前後は晴れてたから、たぶん父の最期の悪あがき??
ご迷惑をおかけしました(A´▽`;)なんてね。
ご住職のお話によれば・・・
あの世に池だか沼だかがあって、その周りは七宝(まあ、金銀財宝の事かな)で飾られてて、その傍には植木などもあるんだとか。
父はそこでしばらく忙しくなるだろう、って事を仰ってた。
不思議だよね!!
泣いてくれて、ありがとう・・・心配かけてごめんね!
こうちゃんさん
ありがとうございます。
お葬式に関する疲れはありますね・・・
あと、諸々の手続きだとか。
ショックというのはホントに、驚くほどないんです。
心が穏やかでいられるのは、きっと父もそんな思いなのでしょうか。
nice! を、ありがとうございました☆
by Riyo-Lyon (2007-08-04 23:43)
お父様のご冥福をお祈りしますniceです
僕も母が死んだ時 皆が泣き崩れるなか
とりあえあず連れて帰りたくて 早く帰ろう 早く帰ろうって言ってました
家に連れて帰りたくて仕方なかったな~
泣いたは泣いたけど 早く家で休ませたかった、、、
壮絶でしたので、、、 なにもかもどーでも良くなって
兎に角帰りたかった そんな風に思ったな~
by (。・_・。)2k (2007-08-06 23:20)
(。・_・。)2kさん
nice! ともども、お心遣いありがとうございます。
私も、父が入院中「ウチに帰りたい」と言うたんびに、早くウチに連れて帰りたい、と思ったものです。
でも、生きて、ではないんだろう、そう思うとその場で涙が出そうでした。
母もそうだったみたいです。
(。・_・。)2kさんのお母さまはもちろん、ご家族も、お辛かったでしょうね。
早くこの苦しみから開放させてあげたい! と思いませんでした??
私もそのせいか、今は驚くほど穏やかな心でいます。
by Riyo-Lyon (2007-08-06 23:59)
nyanさん
nice! ぽちっとなありがとうございます!!
by Riyo-Lyon (2007-08-18 13:06)
HALさん
nice! ポチッとなありがとうございます!!
by Riyo-Lyon (2007-10-06 13:10)